「博士の愛した数式」小川洋子・著。
あまりにココロが乱れておるので
読書して精神統一を図る。
映画化されているので読み始めから
「私」は深津絵里で「博士」は寺尾聡。
このイメージのままずっと読んでました。
(映画はまだ見てないんだけど)
何よ、これ。
もう。
切ないやん。
なんか愛おしくなっちゃったよ。
いや、悲しいのか?いや、温かいのか?どっちや?
男女間の恋愛のような、家族間の愛のような、
とにかく「愛」がいっぱい詰まってる。
しかもその「愛」はとても小さく細々としているくせに熱い。
素数だの友愛数だのわけわかんない数学用語たっぷりのくせに
ぽかぽかしまくりです。ほかほかです。
こんなに数に対して想いを感じさせる小説ってないよなぁ。
いしいしんじの「麦むみクーツェ」にも素数に取り付かれた男が
出てくるけど「博士」の持つこの世界には勝てないな。
ココロを落ち着かせようと思って読んだのに
なんだかずいぶん考えちゃって良かったんだか悪かったんだか。
ああ、映画も見てみたい・・・
でも、ワタシが今日得たこの感じが映画を見ることで崩れたらどうしよう。
このまま大切にとっておきたいような、そんな気分。
ワタクシ、温かさに飢えております。